抱っこひも・おんぶひも正しく使いましょう
2014年8月4日ニュースでも報道されましたが、お子さんをおんぶしたり抱っこしたりする時に使う「抱っこひも」から乳幼児が転落し、けがをする事故が相次いでいることが東京都の調査で分かりました。国立成育医療研究センターが受診したケースや東京消防庁が病院に搬送したケースなど、この5年間で少なくとも116件に上り、このうち頭を強く打つなどして頭蓋骨骨折や外傷性くも膜下出血などの重傷に至るケースも相次いでおり、入院が必要なケースも26件もありました。これは東京都だけのデータですので、全国的な件数はかなり多いものと思われます。
事故の状況で多かったもの
●抱っこひもを着脱する時や抱っこからおんぶに抱き方を変える時
- 57件
●前かがみになった時
- 15件
●ひもや留め具の外れ
- 15件
お母さんたちのヒヤリハット
みなさんは、こんなヒヤリハットを経験したことはありませんか?
- ●抱っこひもを屋外で利用している際に、子どもが転落したことがあると答えたのは54人、転落する危険を感じたと答えたのは212人。
- ●サイズを合わせておかないと、自分が前かがみになった時に落ちそうになる。
- ●抱っこからおんぶに変える時に子どもが動いてずれて落ちそうになったことが何回かある。
- ●おんぶする時に落ちてしまった。
ひもがゆるんだり、
着脱したりする時に
すき間から落下
親が前かがみ
になり落下
正しい使い方で事故予防
- ●お子さんの体の成長に合わせて、抱っこひものサイズを調整しましょう。
緩くなっていると隙間から滑り落ちてしまいます。また、お母さんの服装によっても隙間が出来ます。冬場にコートの上から使用する時とコートを脱いだ時など、服装が変わる時にも隙間が出来ないように長さを調節しましょう。 - ●外国製のものは、日本の赤ちゃんの体格に合っていない場合もあります。
サイズをきちんと合わせて利用しましょう。 - ●抱っこひもはあくまで補助的なものです。 両手がふさがっている状態で使用しないようにしましょう。
- ●前かがみにならないようにしましょう。
- ●留め具が緩くなっていないか常に点検しましょう。
- ●抱き方を変える時、お母さんが高い姿勢で行わないようにしましょう。
色々なタイプの抱っこひもが売られていますが、安全性が高いと言われている抱っこひもであっても、正しく使わなければ事故につながる可能性はあります。事故が起こらないよう、もう一度正しい使い方を確認して、安心して便利に利用したいですね。
参考:NHKニュース